July 18, 2007
男の生き方は、見方によっては貧しい。「クロッシング・ガード」。
Story
ショーン・ペンがジャック・ニコルソンを主演に迎えて描く監督作第2作目。娘を交通事故で亡くしたフレディはある奇行に出る。(詳細こちら)
↑見て。
このDVDジャケットは、俺が今まで見てきたもので一番カッコいい。
だから、ショーン・ペンは苦手だけど好きなのだ。

この作品はDVDジャケットをみた瞬間から何かが始まっているような気がする。
死ぬほどカッコいいこの絵の中の男が、映画が始まって見せるのはやはり黒いスーツとそれを華麗に刹那に取り囲むタバコの煙。
そんな男なら誰でも持っている「そとづら」から、マグマのような体内で蠢いている怒りや希望や不満へと、この映画は静かに大胆にアプローチする。その距離のとり方、見せ方、タイミング。全てが人間臭く男らしく、そして貧しい。自分に自分が勝てない人間の貧しさがこの映画にはある。
いつも思うけど、男の生き方は見方によってはかっこよく爽やかだが、別の角度からみれば、とても貧しい姿に写ってしまう。
何かにこだわる事で、自分を律して生きる根拠を作る。信念なのか根性なのか愛する存在か、それとも会社か。その自分の中で自分以上の優先するものに順じて生きていくことは男らしく輝いている。しかし、自分以上のその存在にそっぽ向かれたり、その存在が死んでしまったとき、男は廃人に一歩近づいてしまう。そこでその男の真価が問われる。踏みとどまるか、落ちるか。
落ちることは簡単で、自暴自棄な姿に酔ってしまえばいい。情けない姿を誰かに罵られたり介抱されたりすればいい。
でも一度落ちてしまうと、正常な自分に笑顔の自分に戻ることはとても困難になる。まるで麻薬常習犯の如く、落ちた者はそのあなぐらの居心地の良さから抜け出せないのだ。
この映画は、そんな男の貧しい姿を睨みつけて叩きつける。
こういう映画、大好きだ。
ジャック・ニコルソンとデヴィッド・モースの魂の演技に、俺は声を上げて涙した。
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