September 10, 2007
二コールが凄い。「記憶の棘」。
以前、このブログで紹介しつつも劇場で鑑賞に至ってなかった。これは秋の映画。いい時期に見れた。
愛する人の突然死。それから10年後に不思議な少年の登場する。やっと恋人の死を振り切ったつもりの女性は、その少年の言葉でだんだん愛に狂ってしまう。
周りの人間を敵に回しても、罵声を浴びても守りたくなる「愛」。
この映画はその「愛」の強烈な引力を映画にしている。過去の恋は美談になる。過去の愛は美しい落とし穴に見える。そんな大胆な発想を禁じえないくらいに、この映画の持っている不確実な幻想的な愛と、その揺らめきに一喜一憂し全てを捨ててまで抱き込もうとする女性の固執は唸らせるものがある。
でも、そんな落とし穴なら喜んで落ちてしまいたいのかもしれない。愛に、いや正確に言うと愛という幻の中で自己愛的に生きて行きたいのかもしれない。
愛の力は、果てしなく。自分の価値観の天変地異を起こすもの。この映画の目指しているものには、唸りを上げてしまうくらいに人間の感情の根源が見えてくる。
しかし、この映画の二コールは文句のつけようがないね。びっくりした。
正直、今まで俺の中ではニコール・キッドマンは色白の綺麗どころで、とにかく品のよさが売りであって、根性や魂というある意味泥臭い言葉とは遠くにいるような「お嬢様女優」だと思ってた。それでも充分な輝きだった。
この映画での彼女には、間違いなく根性や魂がみなぎっている。
冒頭は確かに綺麗どころで品がある。しかし、愛に狂ったあとの目頭や赤く染まった白い肌は、命の温度が熱いほどに伝わるような印象を伝えてくる。我武者羅に過去の愛情の蜜に飛び込む一人の羅針盤を失った女を、完璧にフィルムに焼いているのだ。
この映画の二コールは間違いなく今まで一番良くて一番好き。
しかし、二コールはトムの元妻。前回のペネロペといい、今回のニコールといい、トムはいかんね。いい女を逃してはダメだぜ。ばっかだなー。
この映画で、愛の蜜の果てしない濃度を改めて考えてしまった。いい映画。
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この記事へのコメント
愛に悩むニコール・キッドマンの美しさが際立っていた映画でした。
男性の視点での女性・アナを見つめたレヴュー・・・大変興味深く読ませていただきました。
>という幻の中で自己愛的に生きて行きたい のかもしれない。
感情に酔うものですものね、人間って。
でもこの表現、ドキッとさせられました。
>トムはいかんね。いい女を逃してはダメだ ぜ。ばっかだなー。
再び「賛成」に一票!です。
それから、私は『ドッグヴィル』のニコールもいいと思いました(^^)。
コメントありがとうございます!遅くなってすいません。。。
この映画、ほんとにニコールの美しさが前面に出ていましたよね。改めて驚かさせれました┌|∵|┘
>ぺろんぱさん
どもども、コメ返し遅くなってしまってスイマセン。。。
この映画はどんどんのめりこんでいく感じが良かったと思います。ただ、アンバランスな主人公なのでいろいろ見方があって、それもこの映画の魅惑的な部分なのではないかと、今となっては思うんです。
ぺろんぱさんのレビューは、俺の視点とはかなり違っていたけど、でもすごく納得のものでした。そういう点ですごく深い映画だと思います┌|∵|┘
>それから、私は『ドッグヴィル』のニコールもいいと思いました(^^)。
まじっすか!?早めに見ます!



